中国が2017年9月4日にICOを全面的に禁止すると政府が発表しました。

これによってビットコインの相場は1BTC=49万円台だったにも関わらず、45万円台まで下落。

その後50円台まで回復しますが、2017年9月8日に取引所の閉鎖も報道されると5万円ほど相場が下がりました。

このように今週は中国の金融当局の決定により市場にかなり影響を及ぼしました。

ただ中国だけが規制を行っている訳でなく、各国でも規制に乗り出してるところもあります。

この記事では中国がICO禁止にした背景や今後の仮想通貨について考察して見たいと思います。

中国が禁止にしたICOとはそもそもどんな仕組みなの?

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ICOとは「Initial Coin Offering(イニシャル・コイン・オファリング)」の略。

新しい仮想通貨(トークン)が誕生する前に企業が予約の権利を販売し、投資家がそれを買う方法を指します。

なぜ予約権を販売するのかというと、新規の通貨を普及させるために多額の資金が必要になるからです。

予約権として販売することで研究費や広告費を調達します。

株式市場では同じような仕組みである新規未公開株のことを「IPO(Initial Public Offering)」と言いますが、これに習ってICOと言われるようになりました。

IPO:ある企業が新規上場する株のこと。抽選で上場前に投資家に売り出し、証券取引所に上場してから不特定多数の人に取引されます。
  公募価格は安めに設定されることから上場日の初値で利益を得て売りに出す人も多いです。
  ほぼ値上がりすることが多く、抽選のため手に入れることが比較的困難です。

ICO(未公開コイン)に群がる人々

なぜここまで話題になっているかというと、新規未公開株同様に儲けを狙っている人が多いからです。

ICOも流通する前の最安値で購入し、その後の値上がりによって何倍、何十倍と利益が出ることもあります。

これを投資家は狙っているんですね。

仮想通貨の中では不動の2位につけているイーサリアムもICOのプレセールのときは1ETH=約26円程度でした。

しかし、現在(2017年9月8日時点)は1ETH=約32000円ですので、おおよそ1230倍と驚異的です。

また波に乗っている仮想通貨ですので、何百種類と次々と新しい通貨が出てきても比較的資金が集めやすい状況となっています。

未公開コイン(ICO)にはかなりのリスクがある

市場に出て順調に値上りすればいいものの、全く上手くいかないケースもあります。

流通される前の段階ではほぼ無価値ですし、最悪詐欺の可能性もあり得るのです。

ICOもかなりの種類が増えていますので、かなり玉石混交な状態になっています。

また株式市場のIPO株とは違い、ICOは仲介する機関が存在しません。

どういうことかというと、IPO株の場合は株式に上場するために証券取引所で厳密な審査が行われますが、ICOは第3者機関を介さないので特に審査も必要なく個人や企業が資金集めをできてしまうのです。

実態がなく期待値だけで資金が集まることも多く、投機として考えておきましょう。

中国のICO規制や取引所廃止によって各国も仮想通貨に対して規制強化の流れ?

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9月に入って仮想通貨市場が乱高下していますが、背景には中国があります。

具体的にはICOを禁止、取引所の閉鎖などが原因です。

一体中国に何が起きているのか詳しくみてみましょう。

中国のICO禁止措置

ICO禁止報道のあった中国は約60ものICOプラットホームが存在しており、非常に活発に行われていたことが伺えます。

しかし、数が多い分ネズミ講のようなもの、会社の登記がない、不正や詐欺まがいのものがあったのも事実。

中国当局は市場の秩序を乱すものとして消費者保護を目的にICO禁止を発表しました。

仮想通貨取引所はもちろんICO関連を取り扱う金融機関にも関与しないよう求めています。

中国は全面的に禁止にしましたが、これは中国に限ってだけではなくアメリカやシンガポールなどその他の国でも注意喚起を呼びかけているのが現状です。

この影響を受けてか仮想通貨市場も大きく値下がりしました。

ただ、このところ中国は経済成長率の鈍化や不動産バブルの懸念から資本流失が止まりません。

今は外貨の購入は年間5万ドルまでと規制がかかっていますが、過去には元をドルやビットコインなどに変えて国外に持ち出そうとする動きが盛んに行われました。

表向きには市場の健全化と謳ってはいますが、中国政府が資本流失を懸念して行った側面もあるのではないでしょうか。

人民元と交換できる取引所は廃止

2017年9月4日のICO禁止に続いて同年の9月8日には取引所を全面的に閉鎖するとの報道がありました。

「財新網」という中国の報道機関からの発表でしたが、具体的な時期や期間ははっきりとしていません。

人民元と仮想通貨が交換可能な取引所が対象。

現在進行形で進んでいるICOやすでに資金を調達しているICOプロジェクトの返金を行うためとされています。

しかし、あくまで報道機関からの発表で中国政府からの発表ではないので今のところはまだ分かっていません。

韓国も今後規制や管理体制を強化する可能性も。

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中国のようなICO全面禁止ではありませんが、韓国も今後仮想通貨に対して監視・規制強化の方針を明らかにしました。

もともと韓国も最近イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)の取引高が世界一を記録するなどかなり大規模な取引が行われていますが、仮想通貨に関する規制や監視が存在していません。

また韓国では2017年の夏に大手取引所であるBithumもハッキングにあったことも記憶に新しいです。

今年中には規制に関する内容をとりまとめ来年には施行する方針を示しています。

どういう内容かというと口座開設の際の本人確認の厳格化、ICOによって違法に資金を調達した場合の処分の厳罰化、電子金融取引法の改正など。

日本は未だICOに対して規制は発表していませんが、詐欺まがいのものが横行しているのも確かなので今後の動向にも注目です。

世界的にみると規制の流れで動いていますが仮想通貨にとって悪いことばかりではありません。

こうして政府による規制が入ることで淘汰されていき良い通貨が残っていくからです。

投資家にとってはICOに対する投資リスクは確実には減っていく流れになるでしょう。