現在不動の2位である「イーサリアム(Ethereum)」ですが、一体どういう通貨なのか詳しくご存知の方は少ないのではないでしょうか?

現在の2017年8月26日時点では「イーサリアム(Ethereum)」の時価総額は約310億ドルとビットコインの約720億ドルには及びませんが、1年半以上この1,2位は変わっていません。

日本円でみても今年2017年に入ってから、価格が約40倍まで上がっています。

今回は気になってはいるけどイーサリアムの仕組みがよく分からない、ビットコインとは何が違うのかを知りたい方のためにを仕組みや今までの経緯を詳しく説明します。

不動の2位の仮想通貨イーサリアムって何?

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イーサリアムはビットコインのように同じ仮想通貨(暗号通貨)で単に種類が違うだけと思っている方も多いかもしれません。

しかし、仮想通貨の情報しか扱えないビットコインに対し、違うブロックチェーン技術を持っています。

イーサリアムとはプラットホームの名前を指し「スマートコントラクト」と言われる機能が最大の特徴です。

スマートコントラクトとは?

今までビットコインで使っているブロックチェーン技術を通貨以外の分野でも使えるようにしたのが「スマートコントラクト」。

仮想通貨以外の情報も扱えるブロックチェーン機能がもともと「イーサリアム」には備わっているというわけです。

具体的にはビットコインは「AさんがいくらBさんにいくら送った」というデータしか残りませんでしたが、イーサリアムの場合は詳細の契約内容や契約条件などが記録することが可能になりました。

通常であれば何か不動産の売買、株、投資信託、には専門機関を介する必要がありますが、これが自動的にシステムに則って行えるようになります。

個人間でできるようになるので、様々な手数料も安くなるでしょう。

それも永久に記録が残るのが画期的です。

ビットコインもイーサリアムのような仮想通貨以外の情報をある程度までやり取りできたのですが、データサイズの制約や技術的な問題で難しいのが現状です。

またシステムを改善しようとしても管理者がいないため、参加者の同意が必要になってきます。

管理者がいないために皆で管理し不正や改ざん、なりすましがないのが利点がだったわけですが、ここではデメリットともなってくるわけです。

イサーリアムで起こったTheDAO事件とその真相

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イーサリアムとイーサリアム・クラシックの2つがあり、一体何だろうと思った方がいるのではないでしょうか。

2015年に颯爽と現れ、瞬く間に2位のポジションまで昇りつめたイーサリアムですが、実は2016年に事件がありました。

新しいクラウドファンディングのかたちであるThe DAOにハッキング被害

イーサリアム自体のブロックチェーン技術にハッキングがあった訳ではないですが、「The DAO」といってクラウドファンディング(不特定多数の人からインターネットを介して事業や企画に対し資金を募ること)のプロジェクトにハッキングされてしまいました。

分散投資ファンドであったダオはここでイーサリアムの内部通貨である「イーサ(ETH)」で資金調達をしていたんですね。

日本円にしておよそ約150億もの調達に成功し、クラウドファンディングで集まった金額としては史上最高額。

これによってイーサリアムの価格も一気に高騰し一躍有名になりました。

ちなみになぜここまで資金が集まったのかというと、今までにはない非中央集権型の新しい投資ファンドの形態をとっています。

今までの投資ファンドというのはファンドマネージャーが投資先を選定し、利益を上げた金額のうち手数料を差し引いて出資者に還元する仕組みです。

しかし、この「The DAO」では管理する人がおらず、出資する人の多数決で投資先を決めていきます。

既存の業界を介さずに自分たちで投資先を決めてしまうという注目の場でもあったわけです。

ハッキング事件でハードフォークし、イーサリアムとイーサリアム・クラシックに分裂

出だしから多くの資金が集まり大成功かと思われた2016年6月17日に、The DAOはハッキングによって150億円のうちの約3分の1の50億円を失ってしまいます。

ここでThe DAOとイーサリアムの運営側が話し合い攻撃される前の状態に戻す「ハードフォーク」という選択が取られました。

つまりはブロックチェーンを書き換えることによって資金を取り戻せたのです。

しかし、ブロックチェーンは本来取引履歴が鎖のように繋がっており改ざんやなりすましが出来ないのが特徴にも関わらず、書き換えてしまったため多くの批判が出ました。

ブロックチェーンを書き換えてしまったので、ブロックは繋がらず別のブロックチェーンに分れてしまったのです。

こうして現状は攻撃される前の状態の「イーサリアム・クラシック」と新しく出来た「イーサリアム」の2つが存在する状態になっています。

この事件によって非中央集権型の在り方や何らかの理由によって不都合な情報が書き込まれた際にどう対応していくのかといった問題も今後の課題となりました。


DAO(ダオ:Distributed Autonomous Organization)
自律分散型組織ともいい、管理者のいない組織のことを指します。どういうことかというと通常であれば組織は上司や役員によって管理されていますが、人間ではなくシステムやプログラムによって運営されてる状態です。ルールは予め決まられているので人間がこのシステムに従います。最近はロボットやAIによって労働者が機械に置き換わっていますが、ついに機械が人間に指示するようになってきました。ブロックチェーンの技術によってもたらされた新しい組織の形態といえます。

現在までの経緯からみた今後の可能性について

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上記で述べてきたようにイーサリアムはメリットやデメリットが様々あります。

契約管理のやり取りが出来る点は非常に便利ですが、まだ実験段階であること。

通貨以外の情報を扱えることが出来る反面、安全やノウハウが蓄積されていません。

株式や債権、不動産、電子カルテなど応用できそうなものはキリがないほどありますが、情報が漏洩してしまうと大変になってしまうものも存在します。

金融機関などは特に信用性のもと成り立っていますからね。

あとビットコインですらまだ取り扱い店舗が非常に少ないですが、イーサリアムはもっと少ないです。

これは仮想通貨の普及とともに後々時間が解決してくれるのではないでしょうか。

ただとても幅広く応用できる技術であることには変わりないので、今後導入していくケースはきっと増えていくと思います。

実際にイーサリアムはマイクロソフトのAzure(アジュール)というクラウドプラットフォームに採用されました。

また、IBMやトヨタなどの大手企業もこの技術を導入していくとのことなので他の企業もどんどん後に続いていく可能性があります。

そして次から次へと新しい通貨が誕生している現在、ビットコインではなくイーサリアムの技術をもとにした通貨が多く誕生しているということ。

やはり応用できる範囲が広いですからね。

もしかしたらビットコインを超えてくる日がやってくるかもしれません。